変形性膝関節症
歩くと膝が痛くなり、階段の昇り降りや正座がつらくなることもあります。 最初は動作開始時の痛みが多いですが、症状が進行するにしたがって、動作中にも痛みがでます。また膝の動きが悪くなってきます。
膝関節の軟骨がすり減り、膝の関節炎や変形が原因です。65歳以上の女性に多い症状です。また肥満や下肢に静脈瘤を合併していることが多いです。
診断はX線検査で病態の程度や進行を把握します。
日常生活の指導として発症初期には正座や長時間の歩行や階段昇降を控えて、杖などを使用して膝関節にかかる負担を軽減させます。膝関節屈伸筋群の強化のため、リハビリを行うことが非常に効果的です。ヒアルロン酸ナトリウムの関節内注入も非常に有効です。
骨粗鬆症からの圧迫骨折
椅子に座ったら急に腰痛を認め、だんだんと痛みが悪化し歩行が困難となることがあります。本当にいつの間にか骨折していたという声を患者さんから伺います。
背骨が曲がることで、胸焼けや食欲不振を引き起こることがあります。また便秘や痔核や呼吸機能障害も認めることがあります。
骨粗鬆症が原因の骨折は女性に多く、70歳前半で25%、80才以上で43%と言われています。
治療はコルセットの作成を行い、投薬で痛みのコントロールを行います。その後にリハビリを行います。また骨粗鬆症の治療が必要となります。
腰部脊柱管狭窄症
歩き始めると下肢にしびれが走ります。背筋を曲げて休むとしびれは改善しますが、また歩行すると再度しびれが生じます。変形した椎間板と背骨や椎間関節から飛び出た骨などにより、神経が圧迫されて起きる症状です。
単純レントゲン写真で予測が可能です。詳しく調べるにはMRIなどの検査が必要となります。
治療は飲み薬やリハビリが効果的です。痛みが強い場合は神経ブロック療法も効果があります。またコルセットを作成することも良いです。
肩関節腱板損傷
転倒などをして腕をついた後から、肩関節に痛みが出るようになる事があります。ずっと痛いわけではないですが、肩を上げたりすると痛みが生じたり引っかかり感を認める事があります。肩関節を使うスポーツをする若い方でも認めることがあります。
治療は痛みの改善のために、肩関節への痛み止めとステロイド注射を行います。痛みの改善後にリハビリを行います。
母指CM関節症
物を持とうとすると親指の付け根が痛む事があります。ふたを開ける事もつらいなどの症状を認めことがあります。CM関節(手根中手関節)は非常に動く関節です。使いすぎによって関節軟骨がすり減ってきます。これが進行すると関節がずれて亜脱臼を引き起こします。
X線検査で関節の変形を認めます。
装具療法が効果的です。また痛みが著しい場合には、関節内に痛み止めの注射をする治療もあります。
ご自身の年齢が合致しないなどと早期に判断せずに一度当院までご来院下さい。